超荒野に沈む真っ赤な朝日:詩語篇
その時かと問われればそうかもしれないし、自らの言葉に責任を持つのだとすれば果たしてどういうことだったのかは皆目見当もつかないことが起き得る欧州の中心都市巴里。
無秩序あるいは渾沌。混濁する意識。隆盛を誇る非現実的近代都市空間。
ロッキングチェアに横たわり(正確には腰を中心に斜め50°程度の傾き)遠くから訪れるはずの友人を待ちつづける。
かれこれ60年ほど待ち続けたがあと40年ほど現れないかもしれない友人。
マリアの硬い茎。
息づまる肉体。
全身の皮を剥がれ血塗れの肉と骨を晒してまで戦った超人は(おそらくそれはウルトラマン)肋骨の間から敵に心臓を鷲掴みにされ、息絶え絶えになりながら、胸に輝く赤い心音も絶え絶えのまま、それでもなお同じく皮を剥がされ血塗れの肉と骨を晒した敵と戦いつづける。
しかしてその敵とは愛する女性であるらしい。...瞳がそう語り出す。